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今回は、エンジンオイルの種類である、
- 全合成油
- 部分合成油
- 鉱物油
の違いを紹介するとともに、スバルの純正エンジンオイルの種類について紹介します。
スバルのエンジンオイルについては、スバルの公式サイトでも紹介されています。
このページでは、スバル公式の情報をもとに、個人的な主観も交え、みなさまのスバル車のエンジンオイル選びの参考になれる記事になればなと思っています。
目次
エンジンオイルの種類
まずは、エンジンオイルのベースオイルについて簡単にまとめておきます。
化学合成油(全合成油)
全合成油:サーキットなどスポーツ走行を行う方向けのエンジンオイル
原油をベースに化学分解し、分子量を整えた高品質なエンジンオイルです。
不純物が少なく、高温時も酸化による劣化が少ないことも特徴です。
高温時のエンジン保護性能が高く、また低温時の始動性もよいため、広い範囲でエンジンの保護性能が高いのが特徴。
一般ユーザーにはオーバースペックになりがちなエンジンオイルですが、スポーツ走行を愉しみたい方や、繊細なエンジン(限定車の完全バランスエンジン等)にお乗りの方は、全合成油を選ぶといいでしょう。
なお、化学合成油は製造において手間のかかる分、高額なエンジンオイルとなります。
鉱物油
鉱物油:低価格なエンジンオイル(スバル車への使用は推奨されない)
鉱物油は、原油を物理的プロセスにより製造するエンジオイルです。
製造プロセスが比較的容易であり、非常に低価格であり、ガソリンスタンドなどでのオイル交換では、この鉱物油が使用されることが多いようです。
鉱物油の弱点は熱で酸化しやすいこととなっています。
スバルの純正オイルでは最低でも後述の「部分合成油」となっており、100%の純鉱物油は使用されていません。
そのため、スバル車に100%鉱物油の使用は適さないエンジンオイルです。
部分合成油
部分合成油:コストパフォーマンスに優れたオイル
部分合成油は、化学合成油と鉱物油の混合により作られるエンジンオイルです。
一般的には、化学合成油20%と鉱物油80%を混合します。
化学合成油の“狙った領域での尖った性能”と、鉱物油の“守備範囲の広い性能”と“低価格”を両立した、コストパフォーマンスに優れたオイルです。
また、スバル車においてはスタンダードになるエンジンオイルとなります(100%鉱物油の使用は推奨されない)。
スポーツ走行をしない方にとっては、費用対効果で一番ベストな選択となるエンジンオイルです。
スバルの純正エンジンオイルの種類
スバルの純正エンジンオイルは5種類あります。
SUBARU LES PLÉIADES ZERO | SUBARU Castrol SLX Professional | SUBARU MOTOR OIL ECO | SUBARU MOTOR OIL | SUBARU MOTOR OIL | |
油種 | 化学合成油 | 化学合成油 | 化学合成油 | 化学合成油 | 部分合成油 |
オイル粘度 | 0W-30 | 5W-40 | 0W-20 | 0W-20 | 5W-30 |
高温時のエンジン保護 | ★★★★ | ★★★★ | ★★ | ★★ | ★★★ |
省燃費性能 | ★★★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
エンジン内部の汚れにくさ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
低温始動性能 | ★★★★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★ |
排ガス対応性能 | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
使用フィーリング | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
SUBARU LES PLÉIADES ZERO
SUBARU LES PLÉIADES ZEROはスバル純正の最上級オイルです。
ひとまずSUBARU LES PLÉIADES ZEROを使用しておけば問題がないというほど万能な性能を誇っています。
特徴は、低温時の流動性と高温時のエンジン保護性能に優れています。
スバルが言う日常のシーンとしては、
- 山道走行の多い方
- 渋滞した道路を走ることが多い方
- 短距離の乗車(チョイ乗り)が多い方
- 寒冷地にお住まいの方(特に冬季)
- 軽快なフィーリングを重視する方
に特におすすめとなっています。
最高級のプレミアムオイルとなり、冬場でのエンジンの始動性が良くなるほか、WRX STIでサーキットに行くなど、エンジンを高温下で酷使する場合にも頼もしい、万能なエンジンオイルだと思います。
・スバル純正 最高級エンジンオイル
・100%化学合成油
・粘度 0W-30(低温から高温まで守備範囲が広い)
・高性能モデルにおすすめ
※スバル全モデル(OEM除く)に適合
一方、スバルはチョイ乗りの多い方についても、この最高級エンジンオイルをお勧めとしています。
ただ、チョイ乗りの多い方に関しては、後述の0W-20のオイルや、部分合成油である”SUBARU MOTOR OIL(5W-30)”で問題ないのではないかと思います。
エンジンオイルの油温が高温にならない場合、SUBARU LES PLÉIADES ZEROは宝の持ち腐れになる可能性があるためです。
なによりもチョイ乗りはエンジンオイルの負担が増えるので、交換頻度を上げることが大切になります。
SUBARU Castrol SLX Professional
SUBARU Castrol SLX Professionalは、スポーツ性能を抑えた代わりにエンジン内部の洗浄能力を高めたオイルです。
スバルが言う日常のシーンとしては、
- ドライブが好きな方
- 山道走行の多い方
- 渋滞した道路を走ることが多い方
- オイル消費が気になる方
- 落ち着いた使用フィーリングが好きな方
となっています。
エンジン洗浄能力の高いこのSUBARU Castrol SLX Professionalは、エンジンを長くベストコンディションで維持したい方にお勧めのエンジンオイル。
5W-40なので、ベーシックなオイル(5W-30)よりも、高温時でも粘度を保ち、エンジン保護性能に優れています。
・プレミアム エンジンオイル カストロール
・100%化学合成油
・粘度 5W-40(高温時の保護性能が高い)
・洗浄能力に優れたオイル
・エンジンを長持ちさせたい方におすすめ
※スバル全モデル(OEMを除く)に適合
SUBARU MOTOR OIL ECO
SUBARU MOTOR OIL ECOは、スバルの純正オイルの中で最も低燃費性能に優れているエンジンオイルです。
ただし、適用車種が、
- アイドリングストップ搭載車
- FA型NAエンジン
- FB型エンジン
となっており、スバル車の中でも使用できるモデルがかなり限られています。
低燃費性能に関しては、
- 実際にどれだけ燃費が改善するのか
- その上で費用対効果があるのか
を見てみないとわかりませんが、このエンジンオイルの最大の魅力は低温時の始動性ではないかと思います。
FA型自然吸気エンジン、FB型にお乗りの方は、冬場だけこのエンジンオイルにするのもいい選択です。
・100%化学合成油
・粘度 0W-20(低粘度オイル)
・頻繁にエンジンを再始動するアイドリングストップに最適
・ハイブリッドモデルのさらなる燃費向上に
※0W-20適合モデルのみ使用可能(取扱説明書を参照してください)
かなり微妙な表記になっていますが、もしかしたらレヴォーグのFB16″DIT”は適合車種の可能性があります。
レヴォーグオーナーの方でSUBARU MOTOR OIL ECOが気になる方は、一度ディーラーに相談してみてください。
SUBARU MOTOR OIL(0W-20)
SUBARU MOTOR OIL(0W-20)は、低温時の始動性とエンジン内部の洗浄能力を両立しているエンジンオイルです。
対象エンジンも、0W-20適合車すべてとなっており、範囲も広いです。
用途としては、
- 燃費が気になる方
- 排ガスが気になる方
- 環境への意識が高い方
- 一般的な使用パターンの方
となっており、0W-20適合車であれば無難に勧められるエンジンオイルとなります。
0W-20ということで、低温時の始動性にも優れています。
FA型自然吸気、FB型は先述のSUBARU MOTOR OIL ECOを使用するといいでしょう。
一方、SUBARU MOTOR OIL ECOに適合していないエンジン(EJ型、FA20″DIT”等)は、こちらのオイルを使用することをお勧めします。
・100%化学合成油
・粘度 0W-20(低粘度オイル)
・(スポーツ走行をしない)一般用途向け
・低温時の始動性が向上
・冬場におすすめのエンジンオイルです。
※0W-20適合モデルのみ使用可能(取扱説明書を参照してください)
SUBARU MOTOR OIL(5W-30)
SUBARU MOTOR OIL(5W-30)はベーシックなエンジンオイルであり、唯一の部分合成油です。
対象車種も、スバル全車種となっています。
使用用途としては、
- 燃費が気になる方
- 排気ガスが気になる方
- コストパフォーマンスを求める方
- 一般的な使用パターンの方
- 0W-20の使用に不安を感じる方
とあります。
用途がいろいろ書かれていますが、一言でいうなら最もスタンダードなエンジンオイル。
車種に関係なく、普通の方しかしない方(市街地・高速道路)はこのエンジンオイルで十分です。
一方、サーキットに行く方は、高温時のエンジン保護性能に力不足があるかもしれません。
・部分合成油
・粘度:5W-30
・スバル車向けで最もスタンダードなエンジンオイル
・価格と性能のバランスが抜群
・迷ったら一番無難なエンジンオイル
※スバル全モデルで適合
スバル純正オイルを使用するメリット
スバル純正オイルを使用するメリットは公式サイトにも明記されていますが、念のためこの記事でも紹介しておきます。
スバル純正エンジンオイルは、スバル車専用に設計されているエンジンオイルであるということが最大の特徴。
具体的には、
- エンジン放置テスト
- エンジン全開テスト
- 冷却テスト
- 分解チェック
が行われており、あらゆる環境下において水平対向エンジンを保護するだけの性能が確認されているエンジンオイルになります。
スバル車には、スバル純正オイルを使用しましょう。
エンジン放置テスト
エンジンを始動せず長期間放置することにより、エンジンオイルの循環が不十分な状況を再現。
その時のエンジンの始動性を確認しています。
エンジン全開テスト
高負荷時にもエンジンが故障しないことを確認するためのテストです。
気温をあげた実験室で、4日間エンジンの全開テストを行い、故障しないことを確認しています。
冷却テスト
極低温下においてのエンジンの始動性を確認しています。
エンジンオイルが-15℃、冷却水が-30℃の状況を作り出し、その状況下でもエンジンが始動することを確認しています。
分解チェック
上記テスト終了後、エンジンを分解して、各パーツにダメージがないことを確認し、スバル純正エンジンオイルとして販売されています。
まとめ
ここまで、スバルの純正オイルについて紹介してきました。
スバルの水平対向エンジンは低重心で優れた回転バランスを誇るエンジンですが、逆に言えば特殊なエンジンでもあります。
街中を走っている多くの車が直列エンジンであり、少数がV型エンジンという中、さらに小数が水平対向エンジンともいうことができるでしょう。
そんな特殊なエンジンなのですから、オートバックスやガソリンスタンドなどの汎用エンジンオイルが適合するわけがありません。
やはり、スバル車を所有する以上、スバル純正のエンジンオイルを使用することを推奨します。
エンジンのコンディションが気になる方は、ガソリン添加剤のスバル純正PEAも併用することをお勧めします。
スバル純正PEAは、カーボン除去能力に優れたポリエーテルアミン(PEA)を高濃度に含有したガソリン添加剤です。
5,000kmまたは半年に1回、満タン給油時に1本添加することが推奨されています。
以上、スバルの純正エンジンオイルについて、参考になれば幸いです。