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さて、今回は自然吸気モデルのEJ20型エンジンについてまとめます。
EJ20型自然吸気エンジンは、EJ20型ターボエンジンと並び、長らくスバル車に搭載されていたエンジンです。
歴史が長く、多彩なバリエーションがあるのもEJ20型エンジンの特徴。
ここでは、EJ20型の自然吸気エンジンについて詳細をまとめていきます。
なお、WRX STIをはじめとしたスポーツモデルに搭載されたEJ20型ターボエンジンについては、別の記事でまとめています。
あわせてご覧ください。
目次
EJ20型自然吸気エンジンの基本スペック
EJ20型自然吸気エンジンは、水平対向4気筒 2.0Lエンジンとなります。
ボア×ストロークは92.0mm×75.0mmであり、ショートストロークエンジンです。
EJ20型自然吸気エンジンは、自然吸気ならならではの伸びやかな加速フィールと、ショートストロークエンジンの特徴でもある高回転までスムーズに回る走りが特徴。
DOHCやハイオク仕様化によって、EJ20型自然吸気エンジンの魅力を最大限に引き出したモデルも存在します。
また、EJ20型自然吸気エンジンは、スポーツエンジンであるとともにスバルの量産車において主力となるエンジンでもありました。
ショートストロークエンジンは低速トルクが細く、日常では扱いにくさが目立ちます。
そのため、SOHC化するなど、日常においても扱いやすいエンジンとなるような工夫が施されてきました。
その結果、EJ20型自然吸気エンジンには、
- EJ20 SOHC
- DOHC
- DOHC AVCS
があります。
細かい分類は、搭載モデルの紹介とともに行っていきます。
出展:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%BBEJ20#DOHC16.E3.83.90.E3.83.AB.E3.83.96.E4.BB.95.E6.A7.98
EJ20自然吸気エンジンの歴代スペック
では、EJ20型自然吸気エンジンの詳細をまとめていきます。
レガシィ シリーズ
EJ20型自然吸気エンジンは、レガシィシリーズをはじめとして数多くのスバル車に搭載されました。
スバルのフラッグシップモデルであるレガシィシリーズに搭載されたEJ20型エンジンの歴代スペックです。
モデル | 最高出力 | 最大トルク | 備考 | |
BP型(TW) BL型 |
2.0i系 | 103kW(140PS)/5600rpm | 189Nm(19.0kgf・m)/4400rpm | SOHC レギュラー仕様 |
2.0R系(MT) | 132kW(180PS)/6800rpm | 196Nm(20.0kgf・m)/4400rpm | DOHC AVCS ハイオク仕様 |
|
2.0R系(AT) | 140kW(190PS)/7100rpm | 196Nm(20.0kgf・m)/4400rpm | DOHC AVCS ハイオク仕様 |
|
BE型 BH型 |
2.0系 | 101kW(137PS)/5600rpm | 186Nm(19.0kgf・m)/3600rpm | SOHC レギュラー仕様 |
2.0TS系 | 114kW(155PS)/6400rpm | 196Nm(20.0kgf・m)/3200rpm | DOHC レギュラー仕様 |
|
BD型 BG型 |
2.0系 2.0TX系 (1996年6月~) |
135PS/5600rpm | 18.5kgf・m/4000rpm | SOHC レギュラー仕様 |
2.0TS系 (1996年6月~) |
155PS/6500rpm | 19.0kgf・m/4800rpm | DOHC レギュラー仕様 |
|
2.0系 2.0TX系 (~1996年6月) |
125PS/5500rpm | 17.5kgf・m/4500rpm | SOHC レギュラー仕様 |
|
2.0TS系 (~1996年6月) |
150PS/6400rpm | 18.5kgf・m/4800rpm | DOHC レギュラー仕様 |
|
BC型 BF型 |
2.0系 | 125PS/5500rpm | 14.5kgf・m/5500rpm | SOHC レギュラー仕様 |
2.0V系(MT) | 150PS/6800rpm | 17.5kgf・m/5200rpm | DOHC レギュラー仕様 |
|
2.0V系(AT) (1991年5月~) |
140PS/6500rpm | 18.0kgf・m/5000rpm | DOHC レギュラー仕様 |
|
2.0V系(AT) (~1991年5月) |
150PS/6800rpm | 17.5kgf・m/5200rpm | DOHC レギュラー仕様 |
上の表のように、同じEJ20型エンジンを搭載していても、モデルによって仕様やスペックが異なるので注意してください。
フォレスター
スバルのSUVであるフォレスターにも搭載されました。
以下、フォレスターへの搭載スペックです。
モデル | 最高出力 | 最大トルク | 備考 | |
SH | 2.0i系 (2010年10月~) |
FB20型自然吸気エンジン搭載 | ||
2.0i系 (~2010年10月) |
148PS/6000rpm | 18.5kgf・m/3200rpm | SOHC レギュラー仕様 |
|
SG | 2.0系 (2004年2月~) |
140PS/5600rpm | 19.0kgf・m/4400rpm | SOHC レギュラー仕様 |
2.0系 (~2004年2月) |
137PS/5600rpm | 19.0kgf・m/3600rpm | SHOC レギュラー仕様 |
|
SF | 2.0系 | 135PS/5600rpm | 18.5kgf・m/4000rpm | DOHC AVCS レギュラー仕様 |
SF、SG、SHまで搭載され、2010年10月以降は、マイナーチェンジ時にFB20型自然吸気エンジンに置き換えられました。
インプレッサ
スバルのエントリーモデルであるインプレッサにもEJ20型エンジンが搭載されました。
以前のインプレッサはEJ20型とEJ15型の2ラインナップ体制であり、日常において必要十分な走りのEJ15型と、余裕のある走りをするワンランク上なEJ20型という位置づけでした。
出展:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B5
以下、インプレッサへのEJ20型自然吸気エンジンの搭載スペックです。
モデル | 最高出力 | 最大トルク | 備考 | |
GE型 GH型 |
2.0i系 | 103kW(140PS)/5600rpm | 186Nm(19.0kgf・m)/4400rpm | SOHC レギュラー仕様 |
GD型 GG型 |
2.0S系 (2002年11月~) ※涙目インプ |
114kW(155PS)/6400rpm | 196Nm(20.0kgf・m)/3200rpm | DOHC AVCS ハイオク仕様 |
2.0WRX NA系 (~2002年11月) ※丸目インプ |
114kW(155PS)/6400rpm | 196Nm(20.0kgf・m)/3200rpm | DOHC AVCS ハイオク仕様 |
|
GC型 GF型 |
2.0SRX系 | 114kW(155PS)/6400rpm | 196Nm(20.0kgf・m)/3200rpm | DOHC AVCS ハイオク仕様 |
2.0HX-20S系 | 135PS/5600rpm | 18.5kgf・m/4000rpm | SOHC レギュラー仕様 |
インプレッサの場合には、DOHCがハイオク仕様、SOHCがレギュラー仕様となっているので分かりやすいです。
GE型/GH型の後継となるGP型/GJ型では、FB20型自然吸気エンジンが搭載されています。
エクシーガ
スバルの7人乗りミニバンであるエクシーガにもEJ20型自然吸気エンジンが採用されました。
前期型はEJ20型で後期型、およびクロスオーバー7はFB25型になります。
なお、ターボモデルについてはEJ20型ターボエンジンが採用されており、FAタイプのターボエンジンが搭載された例はありません。
モデル | 最高出力 | 最大トルク | 備考 | |
YA系 | 2.5i系 (2013年8月~) |
FB25型エンジンに置き換え | ||
2.0i系 (2009年9月 ~2013年8月) |
148PS/6000rpm | 19.5kgf・m/3200rpm | DOHC AVCS レギュラー仕様 E-5ATモデル |
|
2.0i系 (~2009年9月) |
150PS/6000rpm | 19.5kgf・m/3200rpm | DOHC AVCS レギュラー仕様 リニアトロニックモデル |
エクシーガは一つのモデルで、
- FB25型自然吸気+リニアトロニック
- EJ20型自然吸気+リニアトロニック
- EJ20型自然吸気+E-5AT
と、3種類のモデルがあります。
エクシーガの中古車を購入検討の際は、年式に注意してください。
年式が違えば、パワートレインが全く異なる車になってしまいます。
特に、E-5ATとリニアトロニックについてはドライブフィールが全く異なるので、よく吟味してから購入してください。
EJ20型自然吸気エンジンのまとめ
歴代のスバルのほとんど全てのモデルに搭載されてきたEJ20型エンジン。
今回はその自然吸気モデルを紹介しましたが、さまざまな種類がありました。
現在はレガシィをはじめ、WRX STIを除くすべてのモデルでFA型、FB型に置き換えられています。
だんだんと縮小されて、ついにWRX STIに搭載されるEJ20ターボ型の意となりましたが、まだまだ魅力のあるエンジンです。
以上が、EJ20型自然吸気エンジンのまとめです。