スバルのマスターピース 生粋のスポーツエンジン「EJ20型ターボ」について

スバルのEJ20型エンジンは、初代レガシィに搭載されて以来、ずっと進化を続けてきたエンジンです。

なので、信頼性は抜群で、改造パーツもたくさんあるので、レース仕様にできたりと、いろいろ改造しながら自分好みに仕上げれるのがメリットです。

スポンサーリンク

EJ20型ターボエンジンの基本スペック

EJ20型ターボエンジンは、水平対向4気筒2.0LのEJ20型エンジンをベースとし、ターボチャージャーを搭載したモデルです。

ボア×ストロークは92mm×75mmです。

EJ20型ターボエンジンは、ボアよりストロークが大きいショートストロークエンジンです。

スバル車の水平対向エンジンは、「低速トルクが細い」と言われることが多いのですが、それはこのショートストロークに由来しています。

一般的に、

  • ロングストローク(ボア<ストローク):低回転に強く高回転に弱い
  • ショートストローク(ボア>ストローク):低回転に弱く高回転に強い
  • スクエア(ボア=ストローク):中間的性質

となります。

こうしたことから、EJ20ターボも持ち味は、高回転まで回してこそ実感できるエンジンと言えます。

EJ20型ターボエンジンの搭載車種

WRX STI

スバルのマスターピースであるEJ20型ターボエンジンは、現在ではWRX STIにしか搭載されていません。

歴代モデルのスペックを紹介します。

モデル 最高出力 最大トルク
VAB 227kW(308PS)/6400rpm 422Nm(43.0kgf・m)/4400rpm
Final Edition 227kW(308PS)/6400rpm 422Nm(43.0kgf・m)/4400rpm
S208 242kW(329PS)/7200rpm 432Nm(44.0kgf・m)/3200-4800rpm
S207 241kW(328PS)/7200rpm 431Nm(44.0kgf・m)/3200-4800rpm
GVB/GRB 227kW(308PS)/6400rpm 422Nm(43.0kgf・m)/4400rpm
tS TYPE RA 227kW(308PS)/6400rpm 430Nm(43.8kgf・m)/3200rpm
S206 235kW(320PS)/6400rpm 431Nm(44.0kgf・m)/3200-4400rpm
R205 235kW(320PS)/6400rpm 432Nm(44.0kgf・m)/4400rpm
tS(GVBのみ) 227kW(308PS)/6400rpm 430Nm(43.8kgf・m)/3200rpm
STI 20th ANNIVERSARY 227kW(308PS)/6400rpm 422Nm(43.0kgf・m)/4400rpm
GDB 206kW(280PS)/6400rpm 422Nm(43.0kgf・m)/4400rpm
spec C Type RA-R 235kW(320PS)/6400rpm 432Nm(44.0kgf・m)4400rpm
S204 235kW(320PS)/6400rpm 432Nm(44.0kgf・m)4400rpm
S203 235kW(320PS)/6400rpm 422Nm(43.0kgf・m)4400rpm
S202 235kW(320PS)/6400rpm 384Nm(39.2kgf・m)/4400rpm
GC8 STI Version Ⅳ 206kW(280PS)/6500rpm 353Nm(36.0kgf・m)/4000rpm
S201 221kW(300PS)/6500rpm 353Nm(36.0kgf・m)/4000rpm

レガシィ シリーズ

レガシィでは登場時からBP/BLまではEJ20型ターボが搭載されていました。

5代目となるBR/BMからは、EJ25型ターボ、そしてFA20″DIT”へとラインナップが変わっていき、最終的にEJ20型ターボはWRX STIの専用エンジンという形で長く残りました。

中古車市場などでは、まだEJ20型ターボを搭載したBP/BLがたくさん流通していますので、参考にどうぞ。

モデル 最高出力 最大トルク
BP/BL MT専用 206kW(280PS)/6400rpm 343Nm(35.0kgf・m)/2400rpm
AT専用 191kW(260PS)/6000rpm 353Nm(35.0kgf・m)/2000rpm
tuned by STI(6MT)
2005 Model
206kW(280PS)/6400rpm 343Nm(35.0kgf・m)/2400rpm
tuned by STI(E-5AT)
2005 Model
191kW(260PS)/6000rpm 343Nm(35.0kgf・m)/2400rpm
tuned by STI(6MT)
2006 Model
206kW(280PS)/6400rpm 343Nm(35.0kgf・m)/2400rpm
tuned by STI(E-5AT)
2006 Model
191kW(260PS)/6000rpm 343Nm(35.0kgf・m)/2000rpm
tuned by STI(6MT)
2007 Model
206kW(280PS)/6400rpm 343Nm(35.0kgf・m)/2400rpm
tuned by STI(E-5AT)
2007 Model
191kW(260PS)/6000rpm 343Nm(35.0kgf・m)/2000rpm
S402 EJ25型ターボを搭載
BE/BH MT専用 206kW(280PS)/6500rpm 343Nm(350kgf・m)/5000rpm
AT専用 191kW(260PS)/6000rpm 319Nm(32.5kgf・m)/5000rpm
S401 STI version 216kW(293PS)/6400rpm 343Nm(35.0kgf・m)/4400-5600rpm
BD/BG MT専用 206kW(280PS)/6500rpm 338Nm(34.5kgf・m)/5000rpm
AT専用 191kW(260PS)/6500rpm 319Nm(32.5kgf・m)/5000rpm
BC/BF 147kW(200PS)/6000rpm 260Nm(26.5kgf・m)/3600rpm

まとめ

ここまで、スバルを代表するエンジンであるEJ20型ターボエンジンについて紹介してきました。

WRX STIの販売終了移行、絶版状態となっているエンジンですが、中古車市場ではまだまだたくさん流通しています。

近年は環境性能、燃費性能に重点が置かれる車造りが行われており、EJ20型ターボのような生粋のスポーツエンジンは、今後登場しないでしょう。

興味のある方、所有してみたい方は、中古車市場において、まだ状態のいい車が流通している早めのタイミングで探し始めたほうがいいかもしれませんね。

以上、EJ20型ターボエンジンについて、参考になれば幸いです。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする